20年余り前に社会人になった七味おやじです。
当時の企業の独身寮について記事を書きます。今では考えられないことが多々あります。お楽しみください!
20年以上前の企業の独身寮は本当におんぼろだった
社会人となり企業の独身寮に入寮しました。今でも鮮明に覚えています。おんぼろ畳の4畳半の狭い部屋を。
隣の部屋との壁は薄い板1枚。もちろん、共同風呂・共同トイレ・共同洗濯機。金曜日の晩に洗濯機を回して乾燥機に入れておくと勝手に誰かが洗濯カゴに移してれます、邪魔だから。先輩も後輩もありません、お互い様です。非常に合理的なシステムでした。
朝・晩のごはんは準備されていました。お世辞にも美味しいとは言えませんが、ご飯を考える必要がなくて楽でした。土曜の朝ごはんもあって、カレーだとよっしゃー!と喜んだ記憶があります。
部屋の温度を調整する権利なんて当然ございません。暑かったり、寒かったりの全館空調です。それでも生活できる範囲の温度でした。無駄に大きい空調機が4畳半の一部を陣取っています。
今思い返しても劣悪な住環境だったと思います。部屋の鍵を閉めることもまれで、先輩や同期が突然突入してくることもしばしば。もはや、仕事して飲んで帰って寝るだけの空間。部屋にある娯楽は、テレビとパソコンと音楽だけ。隣の部屋の音楽も漏れ聞こえてきます。
マンガに出てきそうなおんぼろ独身寮でしたが、家賃も食費も驚くほど安かったです!
一人一部屋でしたので、私よりも年上の先輩方に比べてマシだったかもしれません。30年以上前の独身寮だと、まだ相部屋というケースも多かったのではないでしょうか?想像するだけでゾッとします。
住環境は劣悪だけど、仲間がいて楽しい空間
辛かったか?いえ、本当に楽しかったです、独身寮。
わちゃわちゃした毎日で、食堂や風呂場には誰かいて、汚い靴やボロボロの傘が無駄にあって。
残業で遅くなっても、同じように疲れた果てた人がいて。
暇な時は同期の部屋におしかけて、一緒にゲームをしたりして。
休日に一人で寮にいると、外出している先輩や同期や後輩がうらやましくなったりして。
もう戻ってこない若かりし頃の素敵な思い出です。
大学の寮に入る機会はなかったですが、10代に戻れるならばぜひ入寮したいです。しかも、そういう日々を共に過ごした先輩や友達や後輩との関係はその後も継続するでしょう。
あのおんぼろ独身寮よりもマシ!と思える最低水準を若いうちに経験しておくと後が楽です。4畳半より狭い部屋を探す方が難しいですし、ぼろぼろの畳の部屋も珍しくなってきました。冷暖房の温度ぐらいは調整できるでしょう、今どき。
でも、あんなに楽しい住環境はもう手に入らない。先輩、同期、後輩に囲まれてわちゃわちゃした空間と時間。
まとめ
10代、20代の若いころには、その時にしか経験できないことがあります。客観的に辛そうな環境ですら、若さゆえに楽しめてしまいます。それは同じような環境で過ごす、年齢の近い人たちに囲まれているからでしょう。今は独身寮も整備されたり、借上になったりしているかと思います。どちらが恵まれているのか?昔の方が恵まれていたのではないかと思います。おんぼろでしたが、精神的にはゆとりのある住空間でした。
3人の子供たちには10代、20代にしかできないことを楽しんでもらいたいと思う七味おやじでした。