働き方のパラダイム・シフトが起きてる!

働き方のパラダイム・シフトが起きてる!とここ数年実感している七味おやじです。

パラダイム・シフトって何よ?以下に、その定義の引用を掲載します。

 つまり、パラダイム・シフトとは、新しいゲームに移行すること、ゲームのルールがすっかり変わってしまうことである。

パラダイムの魔力 ジョエル・バーカー 2011年9月9日 15刷 日経BPマーケティング

新しいゲーム(働き方)に移行してしまった!ゲーム(働き方)のルールがすっかり変わってしまった!と実感することが多いです。

今回は、そう実感してしまう経緯を記事にします。

目次

生産年齢人口の減少を背景に

生産年齢人口(15歳〜64歳)の減少が背景にあります。総務省の公表資料(令和4年)によれば、2050年には日本の生産年齢人口は5,275万人(2021年から29.2%減)に減少すると見込まれているそうです。

ざっくり言えば、今まで10人で回していた仕事を2050年には7人で回さないとダメってことです。

となってくると・・・

単純に言えば、「みんな働いてよー!」ということになります。

単純に言えば、「機械にできる仕事は機械に任せちゃおうよー!」ということになります。

単純に言えば、「(みんなが、機械が働けるように)働き方改革しようよー!」ということになります。

そんな波がドドッと押し寄せて、ここ数年、働き方にパラダイム・シフトが起きてるのだと思います。

そして、この3つが密接に絡み合いながら、パラダイム・シフトのうねりが起き、従前の働き方がうまく機能しない時代になってきています。

労働力の確保

お父さんは仕事、お母さんは家事と育児といったサザエさん的な働き方ではもう回っていきません。

お父さんとお母さんが、共に働き、共に家事をし、共に育児をし、共に介護をする時代になってきています。

もうそれって、二人だけでは大変です。

外部のサービスを活用したり、親に助けてもらったりで何とか!という感じになってくるでしょう。



さらに、厚生労働省から副業のガイドラインなども公表されていますので、「本業だけでなく副業もどうぞ!」という時代になってきています。

(七味おやじが副業をはじめたいと思った経緯をまとめた記事はこちら。)

副業については、従前の仕事とは異なる多様な仕事への対応という趣旨が強いのではないでしょうか?

働き方のパラダイム・シフトの中で様々なニーズやそれに応えるサービスが生まれ、隙間時間でそういう仕事に挑戦してみてはいかが?みたいな意図も感じます。



さらにさらに、長寿化を背景に60歳での定年が夢のような話になってきました。「長く働いていただいて結構です。どうぞ!どうぞ!」という時代になってきています。

 人が長く生きるようになれば、職業生活に関する考え方も変わらざるをえない。人生が短かった時代は、「教育→仕事→引退」という古い3ステージの生き方で問題なかった。しかし、寿命が延びれば、二番目の「仕事」のステージが長くなる。引退年齢が70〜80歳になり、長い期間働くようになるのである。多くの人は、思っていたより20年も長く働かなくてはならないと想像しただけでぞっとするだろう。不安も湧いてくる。そうした不安に突き動かされて、3ステージの生き方が当たり前だった時代は終わりを迎える。人々は、生涯にもっと多くのステージを経験するようになるのだ。
 選択肢を狭めずに幅広い針路を検討する「エクスプローラー(探検者)」のステージを経験する人が出てくるだろう。自由と柔軟性を重じて小さなビジネスを起こす「インディペンデント・プロデューサー(独立生産者)」のステージを生きる人もいるだろう。さまざまな仕事や活動に同時並行で携わる「ポートフォリオ・ワーカー」のステージを実践する人もいるかもしれない。

LIFE SHIFT リンダ・グラットン/アンドリュー・スコット 2016年12月15日 第4刷 東洋経済新報社

引用文にあるように、想像しただけでぞっとしてしまいます!

と同時に、次のステージに何をしようかという発想も湧いてきます。前述の副業はその伏線・準備ということになってくるのかもしれません。

デジタル・トランスフォーメーション

2021年9月1日にデジタル庁が発足し、デジタル社会の形成に向けて動き出しました。

産学官民の四者いずれもデジタル化が進んでいくことでしょう。大賛成です。

さて、ここ数年で変わったデジタル化ってなんでしょう?



真っ先に思いつくのが、テレビ会議です。

Teams、Zoom、Webexなどのシステムを使って、遠方の人たちと会議をするシステムです。

コロナ禍によってテレワークが義務付けられる中、あれ?テレビ会議で結構大丈夫じゃない?と思った方も多いはずです。

日本国内だけならばまだしも、海外とも繋がります。これは革命でした。

これによって、出張は激減したと思います。また、出張が以前のような頻度で行われることもないでしょう。



地味ですが、セキュリティを担保した上で、家から会社のネットワークにアクセスできていること自体すごい進歩だと思います。

パフォーマンス向上(スピードを早くしてほしい)などの要望はあるかもしれませんが、それでも随分よくなったのではないでしょうか。

このようなネットワーク技術の進歩もテレワークをする上で不可欠です。



他にも、クラウド技術の革新もあげられます。

特にSaaS(インターネット経由でどこからでもアクセス・利用できるソフトウェアのクラウドサービス)によるサブスクリプション型のサービスが増えました。

従前のオンプレミス(サーバーやソフトウェアを自社内に設定して運用すること)のような初期投資がかからず、手軽に容易に素早く新たなサービスを享受できるようになりました。



その他にも、決済サービスの進歩も著しいです。

クレジットカード、デビットカード、電子マネー、QRコード決済など、よくわからんようになってきました。

少なくとも現金の直接的な受け渡しが激減しているのは間違いないでしょう。

これもコロナ禍で、接触することなく会計を済ませようとする背景があったかもしれません。



などなど、今後もデジタル化の流れは加速していくでしょう。これらの変化によって、従前の仕事やサービスが減ったり、新たな仕事やサービスが生まれてくるので、まさに「仕事のパラダイム・シフト」も起きています。

働き方改革

さて、こんな労働環境の変化によって、企業における働き方改革も遅ればせながら進んできています。

変化があった?あるいは、変化がありそう?あるいは、あえて変わらない?を30個リストアップしてみます。

  1. 保育園への送り迎えなどの諸事情を勘案して、フレックスタイムが導入されていることでしょう。
  2. 産休産後休暇を経て職場に戻ってきてもらえる柔軟な人事制度になっているでしょう。
  3. 男性も育児休暇が取得でき、仕事の引継ぎもスムーズに行われているでしょう。
  4. 慣習的に行なってきた転勤をともなう人事異動は見直されるでしょう。
  5. 本当に現地に行かなければならない出張のみ残り、それ以外はテレビ会議になるでしょう。
  6. 従業員の副業を認めるようになるでしょう。
  7. テレワークと出勤を混在させた働き方になるでしょう。
  8. マネージャー(manage:なんとかする)の役割が見直されるでしょう。
  9. マネージャーは「管理職」と「専門職」の2つのキャリアパスになるでしょう。
  10. 管理職はテレワークで部下の仕事や悩みが分からなくなるので「1オン1」が増えるでしょう。
  11. 360度評価が導入されており、上司も部下から評価されるようになっていることでしょう。
  12. 新しい仕事が増えるのでキャリア入社(経験者採用)が増えるでしょう。
  13. 優秀な外国の方が増えているので日本人だけの職場ではなくなるでしょう。
  14. 障がい者の方々も一緒に安心して働ける職場になるでしょう。
  15. 男性だけの職場はなくなりジェンダーを意識しない職場になるでしょう。
  16. 「残業=頑張ってる」という古き悪しき風習はなくなっていることでしょう。
  17. 希望に基づく根拠のないKPIは見直され、論理的な根拠に基づく達成可能な目標値が定められていることでしょう。
  18. 人事評価は適切に行われ、頑張った人が報われる制度が運用されていることでしょう。
  19. 研修制度が充実しており、新たに仲間に加わった社員もイキイキ働ける職場になっているでしょう。
  20. 所管部でSaaS型のアプリケーションを導入することができるでしょう。
  21. 職場では積極的にRPAが導入され、単純作業は機械化するようになっているでしょう。
  22. 複雑な計算式が組み込まれた俗人化エクセルは過去のものとなり、みんなで使えるシステムが導入されていることでしょう。
  23. 通勤方法は電車に限定せず、フレキシブルな移動手段が認められているでしょう。
  24. 服装、髪型、ヒゲなどの身なりと仕事には直接的な関係性があるとは思えないので、社会通念上の常識範囲内での自由は認められているでしょう。
  25. カムバック制度が制定されており、一度退社をしても再び帰ってくることができるでしょう。
  26. 名前の後に役職をつける文化はなくなり、全員が「さん」付になっているでしょう。
  27. 従業員が企業理念・ミッション・ビジョンなどに共感しており、それに応じた振る舞いをしているでしょう。
  28. 「今日、ちょっと話聞いてくれない?」という軽いノリで飲みニケーションが行われているでしょう。
  29. ハラスメントにならないようドライにコミュニケーションする職場にはならず、活発に議論や意見を交わしつつしも、お互いの人格や人権を認め合い尊重する職場になっているでしょう。
  30. 従業員の大半が職場とは別のキャリア(仕事、コミュニティー、ボランティア、趣味などなど)をもっているでしょう。

新しい働き方だけでなく、あえて古くから大事とされてきたことも混ぜました。案外、該当する項目もあるのではないかと思います。一方で、なんでそうならないの?と思うこともあるかと思います。

働きやすい職場になることをただただ願うばかりです。

まとめ

日本の生産年齢人口は減少するという前提のもと、このままでは労働力不足が懸念されます。

それで、労働力を確保するために働き方が多様化してきました。

また、機械に任すべきことは積極的に任せようとする文化は根付いていくはずです。

一方、企業間で労働力の争奪戦は起きます。企業は優秀な社員を採用したいし、必要な人材をつなぎとめておきたいです。

60歳で定年を迎えて引退という話は夢のような世界になってきました。

副業も認められ健康年齢も伸びていく中、さて、働き方や仕事とどう向き合っていくべきか?

今、働き方のパラダイム・シフトが起きてる!と思う七味おやじでした。

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